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2004.09.07

清水義範『ゴミの定理』

清水義範『ゴミの定理』(講談社文庫)

お恥ずかしながら、この作家のことを知らなかった。講談社文庫だけでも30冊以上出ているそうで。パスティーシュというジャンルもはじめて知った。読むきっかけは、何ヶ月か前にTBSラジオの朗読番組でこの本収録の「ニュース・バリュー」が取り上げられていたので興味を持った。結構変わった視点で書かれた小説だな思って、bk1で買って読んでみたんだけど、なかなか進まず2ヶ月以上かかっちゃって、その間ずーっとカバンの重しになっていた。それをここ数日で一気に消化。

この本は12本の短篇で構成されていて、「夢の話」と「ガイドの話」は小説というよりはエッセイ。「泥江龍彦のイラン旅行」も泥江という架空の作家を作って、それが旅行をしたという形をとってはいるが、実際は普通の紀行文だと思う。ラストに収録されている「ゴミの定理」ってのは論文(のパロディー)みたいで、これって小説なのかなって気がしたが。

冒頭の「ニュース・バリュー」は年老い文豪が自分の死後どのように評価されるようになるのかをやや病的に心配しているのを描いた作品で、心理描写がなかなかいい感じだと思った。ただし番組は連続ものであるため、さわりの部分しか聴いてなくて、話の展開を知らなかったんだけど、読んでみたらば最後はかなり強引な落とし方でがっかりしたな。この「ニュース・バリュー」に限らず、唐突過ぎる終わり方をする作品があって、そういうのを読んだ後はなんかもやもや感が残るなあ。「ドラマチック・ハイスクール」はなんだかわけがわからなくて戸惑った。「楽しい家族旅行」の設定と「ビデオを見る」の心理描写はなかなか良かった。いろいろなタイプの文章が収められていて、コンビニっぽい一冊ではあったかな。

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