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2005.01.22

島本理生『シルエット』

シルエット(講談社文庫)
島本理生〔著〕

出版社 講談社
発売日 2004.11
価格   ¥ 440(¥ 419)
ISBN   4062749262

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島本理生のデビュー作の文庫版。デビュー(何をもってデビューと定義するのかわからなかったりするが)に先がけて『鳩よ!』に掲載されていたらしい短篇の「植物たちの呼吸」(1999年10月号)と「ヨル」(1998年10月号)も収録。「ヨル」は展開が四コマまんが的でもあったりして(明確な形での「転」があった)、著者の淡々とした作風に慣れかけてたところではなんか新鮮でもあった。

表題作の「シルエット」でもそうであるけど、島本理生の作品の中にはどういったものだというのはうまく言葉で説明出来ないんだけど独特のムードというか色彩みたいなものが感じられて、たいへん心地良い。物語とか人物設定は「生まれる森」と似ているかな。主人公は自閉気味のハイティーンの女性(これは全ての島本作品共通かな)で、どこか陰のある存在の冠くんは「生まれる森」でのサイトウさんに相当するような役回りだったように思う。

読み終わった後に若干のもの足りなさを感じたのも事実で、それってのは「リトル・バイ・リトル」や「生まれる森」といったその後の作品を読んだ後にこの作品を読んだから感じるのであって、著者が小説家としてそれだけ成長しているのであろう。よくわからないけど。

次作(はやく読みたい)あたりで三度目の正直で芥川賞獲ってほしいなあ。

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