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2006.07.04

伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」

第135回芥川賞候補作品。掲載されている『文學界』6月号が手元にあったので読んでみた。

離婚寸前な状況にいる30歳目前の男性が主人公。自販機の缶飲料補充を巡回するアルバイトをしているのだが、ペアを組んで仕事をしているバツイチのおばさんとのおしゃべりを通して妻と別れることになった経緯などいろいろなことに思いめぐらせたり、回想したりといったあらすじ。

この人の作品は「ジャトーミン」と第133回芥川賞候補作の「無花果カレーライス」を読んだことがあったんだけど、「ジャトーミン』はあっさりしすぎてたみたいだし、「無花果カレーライス」はちょっと?と感じる部分があったりしたんだけど、この作品にはそういった不自然さはあまり感じられなくて、また変に間延びしたりテンポが上がったりすることもなく、非常に自然体な仕上がりになっていると思う。この作品の受賞は許せるかなといった感じの出来だと思う。経験的にはそういったことを思わせる作品の受賞はないんだけど。(^^;

《作品中の気に入ったフレーズ》
完全に調和が取れてしまうと、前に進まない。推進力を得るためには均衡を破る必要がある。それはどこか、男と女の関係のようだった。(P.120)

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