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2007.11.16

川上未映子「乳と卵」

文學界』12月号収録の小説。川上未映子は『早稲田文学0』に掲載の「わたくし率 イン 歯ー、または世界」が芥川賞候補になったものの、メジャー文芸誌への小説(エッセイのたぐいの小文は各所で書いていたみたいだけど。)の掲載はこれが初めてになるのかな。

東京(三ノ輪みたいだ)のアパートに一人で住んでいる女性(おそらく30代半ばから後半くらいかと思われる)のところに大阪で暮らす姉とその娘が泊まりに来る。娘は母親との行き違いがあってから意識的なのか言葉を発声することをせず、もっぱら筆談で過ごす。母親は豊胸手術が目的での上京ではあったが結局手術をすることなく帰っているというようなストーリーかな。主人公の女性の一人称での語りと娘のモノローグがパラレルに交差(ただし意識的なのか時間軸にズレがあるようだ)するように進行。

「わたくし率 イン 歯ー、または世界」はいまやインディーズになってしまった『早稲田文学』が掲載先だったこともあってか、やりたい放題の勢いだけで最後まで行っちゃったような感じがあったんだけど、この小説はある程度作戦を練った上で書かれたのかなと思わせるような落ち着きは感じた。メジャー化している証だと思うし、それがいいことなのか良くないことなのかはわからないし判断することではないけど。

<川上未映子作品の感想>
感じる専門家 採用試験」(『WB』Vol.7_2006_11
わたくし率 イン 歯ー、または世界」(早稲田文学0

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