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2007.12.06

島本理生『クローバー』

4048738178クローバー
島本 理生
角川書店 2007-11

by G-Tools

それぞれが読み切りでも完結している続きモノの短篇が集まって一冊の小説を構成しているようなイメージの作品。

アパートに二人暮らしをしながら大学に通うお互い性質の異なる双子の姉弟の弟の思慮深い視線で描かれている小説。女性の作家が若い男性の一人称で語るスタイルの小説ということで、山田詠美の『ぼくは勉強ができない』が真っ先に頭に浮かんだ。

恋愛が主題ではあるんだけど、『ナラタージュ』(各所で絶賛されていたけど、私はどうもピンと来なかった)の時のような男女間のそれだけではなくて姉弟をはじめとした家族愛とかそういったことも含めた愛という形で描かれている。双子の姉弟の関係やそれを取り巻く形の登場人物のキャラクター設定もきっちり練られていて、読んでいて皆それぞれに魅力や共感を感じる。

島本理生作品の中では「リトル・バイ・リトル」が私にとってのベスト作品で、それを上回る作品はそうは出て来ないのかなと思っていたんだけど、いきなり来たねえみたいな感じのとてもいい作品に仕上がっていると思う。そもそも彼女の澄んだ文章表現はドロドロな恋愛よりは博愛的な方向性の方が向いているような気がするし。今年読んだ中ではベスト・ノベルかもしれない。

<今まで読んだ島本理生作品>
リトル・バイ・リトル
生まれる森
シルエット
ナラタージュ
一千一秒の日々
大きな熊が来る前に、おやすみ。
Birthday
あなたの呼吸が止まるまで

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